銀杏 午前2時。スピード超過気味のトラックが夜風を蹴り上げて、夜でできた黒い画用紙に黄色いイチョウの紙ふぶきをちりばめていた。見渡せど辺りには波のように寄せては引いていくタイヤの音のほか静寂しかない。
やがて雪のように罪もなさげに降り積もる落ち葉たちは、枯れた街路樹の下で再び身を寄せ合っていた。何かに秩序を保たれているはずのその現象は、人の目には確かに美しく萌え、欲得の欠片など見せるはずも無かった。
目を覆いたくなるほどの現実と、耳を覆いたくなるほどの沈黙。さっき耳鳴りの中で聴いたささやき声は、多分きっと僕の独り言が夜露に紛れ滴り落ちた時に立てた音なのだろう。
ナナハンパパの押しがけツーリング紀行文&グルメ日誌
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