普段は暇な居酒屋とん彩やとて、さすがに年末はピークを迎えるものですが、今年の忘年会シーズンは例年に比べるとちょっと落ち込みますね。 思えば5年前の今頃は売り上げは今の倍はあったけれど、社員が4人に、アルバイトが6人と、人員は今の3倍以上いたのが今思えば懐かしく馬鹿らしい。それだけスタッフがいても、まだ家に食材を持って帰って朝まで仕込みに追われる日が当時の12月には30日と続いたものですが、各日、翌日また目を擦りながら階段を駆け上がる日々が続いたことを思い起こせば、今の私は小手先ばかり器用になっただけの、ただ単に守りに入ってばかりいる孤独な独裁者にすぎないと感じてならない。昔に描いた壮大なはずの夢の設計図が部屋の片隅で今の私を笑っているような気がしてならないのは、いったいなぜなのでしょうか。 けれども人と一緒に仕事をするということのむずかしさは、考えれば考えるほど底の深い緑色をした深川の面を揺蕩う一滴の血を見つめるに等しい行為であり、それでも前に漕がねばと恐れに反して手を水面に漬けたときの冷たさは、船底の下に拡がる世界の不可知を言葉以上に語り冒険の2文字から夢の9画を削るものがある。 悪いのは不景気な今の世か、それとも希少価値のない自分の生き方のせいか?